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聞き取りを伸ばす順番

読めるのに聞き取れないのは、読む練習を先にした人に必ず起きる段階で、聞く練習に切り替えれば数週間で縮まります。字幕つきで読んで覚えた単語は頭に入っているので、耳がその音を拾えるようにする作業だけが残っています。その作業は、1行ずつ止めて確かめる聞き方から始めてシャドーイング、書き取りへと進め、知らない単語だらけの音声を長く流すような逆効果の練習は避けます。

読める単語が聞こえない理由

文字には区切りがありますが、話し言葉にはありません。単語がつながり、音が落ち、発音の変化で文字と違う音になります。字幕を外すと理解が3〜5割落ちる、とRefoldは書いています。ドラマ『ユミの細胞たち』のシーズン1では、字幕の語のうち初級の単語リストで読めるのは35〜50%でした。数え方はドラマ『ユミの細胞たち』の韓国語にあります。読んで半分なら、耳ではさらに落ちます。

読むほうが先に伸びるのは失敗ではありません。Refoldのロードマップでは、段階3の入口で字幕を外すと一時的に落ちる、と最初から書いてあります。

日本語字幕をやめる

聞き取りのための視聴では、日本語字幕を消します。母語の字幕を見ながら外国語の音声を聞くと音の学習が悪くなり、外国語の字幕なら良くなる、という実験結果があります(Mitterer & McQueen 2009。オランダ語話者が英語の映像を見た実験)。話の筋を追うための視聴と、聞き取りのための視聴を分け、後者は韓国語字幕か字幕なしにします。

練習の順番

  1. 止めて確かめる聞き方。見たことのある回を字幕なしで流し、1行ごとに止めて、聞き取れたかを確かめます。聞き取れなかったら、字幕を出す前に2〜3回聞き直します。
  2. 聞き取れない箇所だけ繰り返す。単語を知っているのに聞こえない3〜5秒だけを、繰り返し聞きます。単語を知らない箇所は繰り返しても聞こえるようにならないので、飛ばします。
  3. シャドーイング。ラジオ講座やドラマの1場面など、すでに持っている音声に、聞こえたとおりに声を重ねます。同じ回は4〜5回までにして次の回へ。週1回でも続きます。初級〜中級の学習者の聞き取りで効果が報告されている練習です(Hamada 2012・2014)。速ければ85%くらいの速さに落として、できたら戻します。
  4. 字幕なしで流す。分かるところだけ拾い、残りは流します。見たことのある回は、筋を知っているぶん聞こえやすいので、最初の教材向きです。
  5. 書き取り。聞こえたとおりに書いて、字幕と比べます。3のあとに足す練習で、最初からやると挫折します。

逆効果になること

  • 日本語字幕で見た時間を「聞いた時間」に数えること。
  • 知らない単語だらけの音声を長時間流すこと。知らない音は何度聞いても意味と結びつきません。Refoldの目安は、字幕つきで9割分かる教材を字幕なしで聞くことです。
  • 聞き取れないからと字幕をすぐ戻すこと。耳が音を解読するのは、文字に頼れないときだけです。

数字の聞き取り

初級でいちばん落とすのは数字です。固有数詞と漢数詞の使い分けと、値段・時刻の聞き方は数字の聞き取りにまとめています。

音声つきの読みものを、まず文字を見ながら、次に音声だけで聞くと、上の1と4を1本で試せます(今日の読みもの)。

参考にした資料