本文へ

ハン検とTOPIKの違い

2026年9月21日(更新:2026年10月18日)

日本で受けられる韓国語の試験は主に2つあります。「ハングル」能力検定試験(ハン検)は日本のNPO法人ハングル能力検定協会が日本語を母語とする学習者のために作っている試験で、TOPIKは韓国の教育部・国立国際教育院が作り世界99か国で行われている試験です。協会自身が「全く別の試験」と書いているとおり、級の並びも合格の仕方も問題の言語も違います。TOPIK全体の説明はTOPIKとはにあります。

運営と歴史

運営と歴史
ハン検TOPIK
団体特定非営利活動法人ハングル能力検定協会(東京、1992年設立)韓国の教育部・国立国際教育院。日本の実施は韓国教育財団
第1回1993年6月27日(韓国・朝鮮語の検定として世界初)1996年5月19日(日本の8都市で。日本が最初の実施地)
場所日本国内世界99か国(2025年)
回数年2回(6月・11月)。1級は11月に2次の面接日本では年3回(4月・7月・10月)
規模第65回(2026年春)の受験者7,293名。延べ出願者57万人超世界で約49万3千人、日本で約4万9千人(年)

級の並びと合格の仕方

いちばん違うのはここです。ハン検は5級が入口で1級が最上級、TOPIKは1級が入口で6級が最上級です。ハン検は級ごとに申し込んで合格か不合格かが出る試験で、TOPIKは試験(TOPIK IかII)に申し込んで合計点で級が付く試験です。

級の並びと合格の仕方
ハン検TOPIK
級5級 → 4級 → 3級 → 準2級 → 2級 → 1級1級 → 2級(TOPIK I)、3級 → 4級 → 5級 → 6級(TOPIK II)
単位級。隣り合う2つの級を同じ日に併願できる試験。TOPIK Iで1〜2級、TOPIK IIで3〜6級
合否5〜3級は100点満点で60点以上、準2級〜1級は70点以上で合格。3級以上は聞き取り・筆記それぞれに必須得点がある合計点で級が決まる。TOPIK Iは80点で1級、140点で2級。科目ごとの足切りなし
科目聞き取り40点(30分)と筆記60点(60分。2級・1級は80分)。1級は書き取りと2次の面接TOPIK Iは聞き取りと読解。TOPIK IIは聞き取り・筆記・読解

ハン検の3級以上には、合格点に届いていても聞き取りか筆記の必須得点を下回ると不合格になる決まりがあります。5級・4級には必須得点はありませんが、聞き取りを受けていないと不合格です。

各級が測るもの

2つの試験の級を公式に対応づけた表はありません。協会も、TOPIK側の韓国教育財団も、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)との対照表を出しているので、級を比べるときはCEFRを介します。CEFRのレベルの意味はCEFRとは(ヨーロッパ言語共通参照枠)にあります。ここでは初級の入口だけを比べます。

目安
ハン検5級
習い始めの段階。ハングルが読め、あいさつと決まり文句が使える
ハン検4級
基礎的な韓国語を理解し、注文・買い物・簡単な誘いができる
TOPIK I 1級
自己紹介や買い物など生活に必要な基礎的なやり取り
TOPIK I 2級
身近な話題を話し、公共の場でのやり取りができる
単語
ハン検5級
合格トウミの約500語
ハン検4級
約1,000語
TOPIK I 1級
初級の単語リスト(1,869語)の中核795語
TOPIK I 2級
同じリストの残り
CEFR
ハン検5級
協会の対照表を参照
ハン検4級
同左
TOPIK I 1級
A1
TOPIK I 2級
A2

ハン検の1級は、南北の言葉の違いや頻度の高い方言まで範囲に入り、2次に面接があります。TOPIKの6級には面接がなく、話す力は別のTOPIK말하기評価で測ります。

問題の言語と出題範囲

ハン検の解答用紙は全級マークシート(1級は記述もあり)で、設問が韓国語で書かれるのは2級と1級だけです。準2級から5級の設問は日本語で、日本語から韓国語へ訳す問題のように日本語の力を前提にした問題が入ります。TOPIKは全級、問題用紙が最初から最後まで韓国語で、指示文も韓国語です。

出題範囲の決め方も違います。ハン検は協会が出している『合格トウミ【改訂2版】』(2026年2月発行、第65回から適用)に級ごとの単語・慣用句・ことわざ・文法項目のリストがあり、5級は全問がリストの中から、4級〜2級はリスト外から5%以内で出ます。TOPIKには級ごとの出題リストがありません。公開されている初級の単語リストのうち、実際に出る単語はTOPIK Iの単語の覚え方にまとめています。

日程と受験料(2026年)

日程と受験料(2026年)
ハン検TOPIK
試験日第66回2026年11月8日(日)。1級2次は11月29日(日)第108回2026年10月18日(日)
申し込みオンライン8月7日〜10月5日、郵送8月21日〜9月30日7月6日〜7月21日17時
受験料5級4,300円、4級4,800円、3級5,800円、準2級6,800円、2級8,000円、1級11,000円。併願は2級分より安い(4級・5級で9,100円)TOPIK I 5,000円、TOPIK II 7,700円
成績2級〜5級は12月2日発送予定。正答は当日に協会サイトで公開12月10日15時にサイトで発表
紙以外オンライン試験(入門級・IBT5級)が別日程。次回は2027年1月17日日本の案内は紙の試験のみ。韓国ではIBTと말하기評価がある

ハン検の受験料は級が上がるほど高く、TOPIKは試験が2つしかないので2段階です。ハン検は隣り合う級を1回の申し込みで併願できるので、5級と4級を同じ日に受けることもできます。

合格率

ハン検は級ごとの合格率を回ごとに公開しています。第65回(2026年春季)は次のとおりでした。

合格率
級受験者合格率
5級1,813人78.2%
4級2,220人71.3%
3級1,931人43.6%
準2級915人25.9%
2級327人28.1%
1級87人12.6%

受験者がいちばん多いのは4級で、3級から合格率が半分を切ります。TOPIKは合計点で級が決まる試験なので、級ごとの合格率という数字は公開されていません。

資格の使い道

ハン検は日本の学習者向けの検定で、1級の合格者は2012年12月から全国通訳案内士試験の韓国語筆記試験が免除されます。多くの大学で単位認定にも使われています。TOPIKは韓国の大学・大学院への入学、永住権や結婚移民ビザの申請、韓国企業の採用など、韓国側の制度で使われる試験で、成績は発表日から2年間有効です。ハン検の案内には合格の有効期限の定めが書かれていません(2026-09-21閲覧)。

最初に受ける試験の選び方

目的で決まります。韓国の大学や会社、ビザに使うならTOPIKしか通用しません。日本で学習の進み具合を確かめたいなら、設問が日本語で出題範囲が本1冊に決まっているハン検の5級・4級が入りやすい試験です。両方受ける人は、ハン検が6月と11月、TOPIKが4月・7月・10月なので、ほぼ2か月おきに試験日が来ます。

このサイトの読みものと毎日の1問はTOPIK Iの範囲で作っています。ハン検5級・4級の単語はTOPIK Iの初級リストと大きく重なるので、どちらを受ける人にも同じ読みものが使えます(毎日の1問)。

参考にした資料

  1. CEFRとは(ヨーロッパ言語共通参照枠)CEFRの6つのレベルの意味と、TOPIKの各級に当たる英検の級が分かります。
  2. TOPIK Iの指示文の種類TOPIK Iの指示文15種類の意味が分かり、本文が読めない問題でも何を選ぶかをつかめます。
  3. TOPIKとはTOPIK IとIIの違いと級の決まり方を知り、受ける試験を選べます。
  4. 答案用紙の書き方(원고지)TOPIK II筆記の字数条件と原稿用紙の書き方が分かり、文末を-다体でそろえられます。