つなぎの ㅅ (사이시옷)
2026年9月27日
- 文字と発音
- つづり
- 発音
사이시옷は、2つの単語が合わさって1つの単語になるとき、間に入るㅅです。ㅅはそれ自体が単独で[ㅅ]と発音されるのではなく、後ろの音を濃音にしたり、[ㄴ]の音として現れたりするなど、音の変化を引き起こすことを表すための文字です(한글 맞춤법 제30항)。바다(海)+가(〜端)は바닷가(海辺)と書き、[바다까]と発音します。사이시옷という名前も「사이(間)」+「시옷(ㅅの名前)」で、そのまま「間のㅅ」という意味です。
書く 条件
사이시옷は、①前の単語が母音で終わっており(パッチムがなく)、②両方が韓国固有の単語、または固有の単語と漢字語の組み合わせで、③2つとも名詞で、④後ろの単語の頭の音が変わるときに書きます。音の変わり方には、後ろの単語の頭が濃音になるもの、ㄴ・ㅁの前でㄴが足されるもの、母音で始まる後ろの単語の前でㄴㄴが足されるものの3種類があります。固有の単語同士だけでなく、전세(漢字語)+집(固有の単語)→전셋집のように、漢字語と固有の単語の組み合わせでも同じ条件で사이시옷を書きます。
| 書き方 | 発音 | 日本語 |
|---|---|---|
| 바다+가→바닷가 | [바다까]([바닫까]も許容) | 後ろの頭の音が濃音になる |
| 내+물→냇물 | [낸물] | ㄴ・ㅁの前でㄴが足される |
| 나무+잎→나뭇잎 | [나문닙] | 母音の前でㄴㄴが足される |
濃音になるタイプでは、사이시옷そのものを[ㄷ]と発音することも認められています。냇가(川辺)は[내까]が原則ですが、[낻까]と発音しても間違いではありません。書き方は바닷가の1つでも、実際の発音には2通りが認められているということです。
漢字語同士の組み合わせは、発音が変わってもふつう사이시옷を書きませんが、곳간(庫間)・셋방(貰房)・숫자(数字)・찻간(車間)・툇간(退間)・횟수(回数)という6語だけは例外として書きます。例えば치과(歯科)は発音が[치꽈]と濃音になりますが、漢字語同士の組み合わせなので사이시옷は書かず、치과のままです。同じ濃音化が起きていても、숫자など6語だけが古くからの書き方として例外的に사이시옷を書きます。数が少ないため、規則ではなく6語の例外として扱われています。
日本語との 違い
日本語では「花+火」が「はなび」と濁る場合でも、漢字表記(花火)の間に特別な文字を入れることはありません。韓国語の사이시옷は、複合語の中で起きるこの種の音の変化を、ㅅという文字をわざわざ挿入して書き残す点で独特の発想です。濃音化やㄴが足される現象そのものは発音の変化で説明した規則と同じしくみです。
練習問題
- 바다+가を合わせた単語の書き方と発音を書いてください。
- 곳간・셋방・숫자・찻간・툇간・횟수の6語に共通する特徴は何ですか。
- 나뭇잎の発音を書いてください。
答え
- 바닷가、[바다까]
- 漢字語同士の組み合わせだが사이시옷を書く例外
- [나문닙]
読みものの練習は読みもの一覧にあります。
参考に した 資料
- 한글 맞춤법 제30항(東京外国語大学 최영길 선생님サイト内)「사이시옷은 다음과 같은 경우에 받치어 적는다」제30항の4つの条件と、곳간・찻간・셋방・툇간・숫자・횟수という6語の例外を確認(2026-09-27閲覧)
- 곳간 숫자 셋방 횟수만 기억하라 — 법조신문 法律解説記事でも同じ6語の例外を確認(2026-09-27閲覧)
- 濃音化・鼻音化: 発音の変化